さつまいも農家 blog

山形県酒田市でさつまいもを作っている農家の日記です。

日記を始めた理由③

こんにちは。酒田市の阿部です。
 
今日も、前回の続きから早速述べていきたいと思います。
 
前回、多くの酒田市民が電気を購入している電力会社は東北電力であり、その東北電力
宮城県仙台市に本社があること、皆さんが好きで食べているバナナは、市内では生産
されていないことまで述べました。
 
ここで、皆さんに考えていただきたいことがあります。
先に述べたイラストの発注の件で、家族の中に、皆さんの要望を充分に満たすクオリ
ティのイラストを描ける人が居たとしたら、あなたはどうしますか?
どうせお金を回すなら、家族外の人にイラスト代を払うより、家族に頼み、家族の中で
そのお金を回したほうが得策と考えるのがフツーではないでしょうか?
 
つまり私が言いたいのは、皆さんがせっかく稼いだお金が、述べた項目(エネルギー
代、食料品)については普段あまり考えることなく支払っていることにより、足元、つ
まり皆さんの住んでいる自治体(この場合酒田市)の財政に与することなく、別の自治
体のためのお金になってしまっていますよ、ということなんです。
 
ここまで、お分かりになるでしょうか?
 
ちなみに、エネルギー代金による収支ですが、酒田市は述べたように69億円のマイナ
ス、東北電力の本社がある宮城県仙台市は、534億円のプラス収支です。
食料品で95億円のマイナス収支の酒田市の農業の域際収支は105億円。
 ※域際収支とは、自治体間をまたぐ取引による収支のこと
 
コメや野菜、果物、海産物等豊富な産出を誇る酒田市の農産品のプラス収支を、食料品
のマイナス収支でほぼ食い尽くしている状態と言えるワケです。
 
ご存知でしたでしょうか?
 
「でも食料品なんて、加工品で美味しくて安いのはナショナルブランドに多いし、これ
はもうしょうがないことなんじゃない?」
という声が聞こえてきそうです。
 
そうした疑問について、次回、考えてみたいと思います。